本記事では最近特に注目されているセキュアなメッセージングアプリ「Signal(シグナル)」について紹介します。
テレグラムとよく比較されるのでSignalの特徴や使い方を解説させていただきますので参考にしてください。
Signalとは?
「Signal」はセキュリティに特化したメッセージングアプリです。
アメリカの上院議員の公式な連絡ツールとして認められており、
国際的監視網(PRISM)の実在を告発したエドワード・スノーデン(元NSA/CIA局員)も使用している軍事レベルの暗号化が施されているアプリになります。
やり取りされるメッセージは送信端末で暗号化されてから送信され、受信端末で受信後に複合化されるため(エンドツーエンド暗号化)、通信途中(中央サーバ等)で傍受されても複合化できず情報が漏れることがありません。
また、オープンソースとなっており世界中のエンジニアがプログラムにミスがないかを監視し続けています。
さらに初期装備で日本語に対応しています。
昨今日本企業でもLINE使用禁止なところが増えてきています。
代わりに使われるメッセージングアプリだと「Slack」「Discord」「テレグラム」が多いのではないでしょうか。
もともとセキュリティ的な評判が悪いLINEですが、国に嘘の報告をしたことで一層LINE離れが加速しました。
LINE、政府に虚偽説明 データ「日本に閉じている」実際は韓国:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/110117
これを機に世界が使っている安全なSNSアプリに目を向けてみましょう。
なぜ今Signal(シグナル)か
単純に使いやすいということもありますが、
このご時世柄セキュリティに気を使わないというのは戦場に武器や防具無しで飛び込むのと同義です。
ロシアのウクライナ侵攻が続いてる中でこのアプリの使用を推奨している人は多く、世界のSNSアプリランキングで現在1位になっています。
※ちなみにテレグラムは2位。
初回の登録は暗号化されませんが、それ以降全て通信が暗号化され、通信途中での盗聴・傍受を気にする必要がありません。
これまでの安定した運用成績・第三者機関の調査でも信用された結果ユーザーが激増しました。
テレグラムとの違い
同系列で語られるコトが多いテレグラムでは全ての通信をエンドツーエンドで行っているわけではありません。
シークレットチャットの時のみエンドツーエンドで暗号化されます。
その分サーバの負荷が減るため大容量(2GB)のファイル転送が可能だったり、大規模なチャットグループが可能であったり利便性を使い分けています。
Signalでできること・できないこと
Signalでできること(メリット)、できないこと(デメリット)をまとめました。
セキュアにするとどうしても避けては通れない「負荷の増加」だったり、「匿名性の維持」で制限がでますね。
Signalでできること(メリット)
- 初回以外の全ての通信を暗号化(エンドツーエンド暗号化)
- 2つ以上の複数端末での使用が可能
- 音声通話・ビデオ通話可能
- ステッカー(スタンプ)の使用が可能
- 送信・未読・既読マークで見分け可能
- 送信メッセージを時間指定で削除可能
- 広告がない
Signalでできないこと(デメリット)
- 最大送信容量が100MB
- 連絡のやり取りを行うために相手の電話番号が必要
- グループを見つけにくい
Signalの使い方
日本でも既にSNSアプリの住み分けが行われています。
例えば、ネットゲーマー同士の通話に強い「Discord」がありますね。
通話品質も良くゲーム中には通知がならないよう設定が出来たり、リアルタイムで相手が何のゲームをやっているかも表示されます。
このように住み分けが今後いっそう進みます。これから日本にも波が来ます。使い方だけでも知っておきましょう。
初期設定
AppleStoreやGooglePlayストアからダウンロードしてください。
Signal >> Download Signal
https://signal.org/download/
今回もiPhoneでの解説になります。

「続ける」をタップ。

アクセス許可を求める通知があるので「アクセスを許可する」→「許可」をタップ。

次に「連絡先へのアクセス」が求められます。
今回は「許可しない」設定でいきますので「許可しない」をタップ。

次に電話番号の入力がでますので、こちらも入力します。
「日本」、国番号の「+81」のあとから090xxxxxxxx、080xxxxxxxx等入力してください。
最初の0は抜かなくて大丈夫です。
次に認証コードがSMSで届きます。
届いた6桁の番号を入力します。

プロフィールです。名字名前両方入れないと先に進めません。
スペースもダメでした。

PINコードを作成します。
他の端末でログインするときや、機種変更をした時など新しい環境でSignalを稼働するときに使います。
忘れるとログインできなくなりますので忘れないようにしてください。

「”Signal”がローカルネットワーク上のデバイスの検索および接続を求めています。」と出ますので「OK」をタップしてください。
不特定多数のWi-Fiに接続することが多い場合は「許可しない」でも良いですが、スムーズに接続するため「OK」で問題ないです。

これで初期設定完了です。
PC側のインストール
Signalではパソコンでも利用可能です。
スマートフォンで登録後の想定になります。

パソコンにインストールするとQRコードが表示されます。

スマホ側に戻って、左上の「設定」から「リンク済み端末」をタップ。
「新しい端末をリンクする」をタップするとカメラ、マイクへのアクセス許可画面がでますので、「許可する」をタップしてください。

表示された円上の中に先ほどパソコンに表示されたQRコードをかざしてください。
「新しい端末をリンクする」をタップしてください。

パソコン画面が切り替わるのでそのパソコン名を入力してください。
この名前は「リンク済み端末」項目に表示される名前になります。
以上でパソコン側の設定は完了です。
友達登録、検索
友達登録とその検索方法についてです。
今回は連絡先へのアクセスを拒否しているので連絡帳に登録しているユーザーとすぐコンタクトは取れません。
ですので、電話番号から相手を登録します。

右上の鉛筆ボタンをタップ。

「電話番号で検索」をタップすると「ユーザを検索」の画面が表示されます。
ここに相手の電話番号を入力してください。

すると相手に通知が飛びます。ここで承認を押してもらうとメッセージ画面に飛びやり取りが可能になります。
送信中・未読・既読状態のマーク表示
メッセージを送信するとメッセージが今どういう状態になっているかを確認できます。
「送信中」「未読」「既読」の3パターンあります。

このようにチェックマークの状態で確認できるようになっています。
消えるメッセージについて
Signalでは期間を指定してその期間を過ぎると自動的に自分と相手からメッセージが削除される機能が搭載されています。
例えば10秒に設定した場合、相手がメッセージを表示して10秒経つとそのメッセージは相手から削除されます。
自分の方も10秒経過後に削除されます。
この設定は画像ファイル、動画ファイルなど送信したファイルにも適用されます。

設定画面から「プライバシー」から消えるメッセージ項目の「新規チャットの規定タイマー」を削除したい時間に設定してください。
ここで設定した値はこれから先に新規で登録した人への設定になります。
現在やり取り中の相手には別途適用が必要です。

現在やり取りしている相手の設定を変更する場合は、相手の情報をタップ。
「消えるメッセージ」からメッセージのその後の設定を変更できます。
写真や動画、ファイルの送付

メッセージボックスの隣の「+」マークから送信したいデータを選択し、右下の紙飛行機マークをタップで送信できます。
送信できる容量は100MBまでです。
上で紹介した「消えるメッセージ」を設定している場合は画像動画ファイルにも適用されて削除されますので注意してください。
音声通話機能について

メッセージ画面右上の電話マークをタップで相手に電話をかけられます。
ビデオ通話機能について

Signalではビデオ通話もできます。
画質も普通のFaceTimeみたいな感じで通話ができます。
安全番号の検証
相手の端末と確実にエンドツーエンド暗号化され通信出来ているかを確認できます。
このコードが相手と一致していれば途中に不自然な通信が挟まっていないということを証明できます。

リアルで相手に会ったときにこのQRコードを読み取ってもらい同じものであるかを検証ができます。
さいごに
ロシア、ウクライナ侵攻もあり情報がいかに大切かが身につまされることとなりました。
いつまでも同じSNSに依存せず、その時代にあうものを使うよう心がけましょう。










